スペインの中でも地中海に面したバルセロナは魚介に恵まれた街。
市場には沢山の新鮮な魚介が並んでます。
その中でも抜群の存在感を放つのが、鱈(bacalao)!
スペイン語ではbacalao (バカラオ)と呼ばれます。
生の鱈だけでなく、塩漬けして干した鱈を扱う専門店も沢山。
私は塩漬けはあまり食べないですが、鱈の魚卵と肝の加工品にかなりお世話になってます。
日本の味が恋しい時にはピッタリ。
スペイン人だけでなく、私のラテンアメリカの友人達、特にブラジルの友達は鱈が大好き。
ブラジルの友達の旦那さん、「酔っ払って大量のBacalao料理の鍋を抱えて帰ってきたことがある」とか(汗)
その話から、え?ブラジルで鱈を漁獲できるの?と調べてみたら、輸入した鱈が殆どのよう。
大量に輸入してまで中南米でも食されている鱈。
スペインで見つけたオススメの商品と食べ方、そしてスペインや中南米で鱈をよく食べる理由を紹介しますね。
カトリックの食習慣と鱈
さて、鱈の漁獲量の世界ランキングは、日本は6位、スペイン9位。
(2020年世界ランキングサイトより:1.ロシア 2.米国 3.ノルウェー 4.アイスランド 5.アルゼンチン 6.日本 7.チリ 8.ニュージーランド 9.スペイン 10.カナダ)
日本はスペインの2倍弱の漁獲量があります。
でも日本の人口はスペインのおよそ2.6倍。
そう考えるとスペインの漁獲量はかなり多いと言えます。
スペインの市場では、塩漬けして干した鱈が沢山売られています。
大量の塩での漬け干しなので、塩抜きに時間がかかるけど、保存効果が高いそうです。
これは、元々厳格なカトリックの国だった頃の食習慣が残っているそう。
かつて、カトリック文化圏では四旬節の間の40日間、鳥獣の肉を絶ち、魚を食べていました。
20世紀後半からは、四旬節の内、灰の水曜日と聖金曜日、あるいは毎週金曜日に鳥獣の肉を食べない習慣が残っています。
メモ
四旬節 La Cuaresma:灰の水曜日(2021年は2/17)〜復活祭(2021年は4/4)の前日までの40日間
灰の水曜日 El Miércoles de Ceniza :謝肉祭(カーニバル)の翌日。四旬節の始まりを告げる日
聖金曜日 El Viernes Santo:キリストが十字架にかけられ亡くなった日(2021年は4/4)
復活祭 La Encarnación:亡くなったキリストが三日目に復活したことを記念する祭日
※全てスペインのカレンダーによるもの
スペインを含む南欧では、四旬節の最後の一週間であるセマナ・サンタ(聖なる一週間)の伝統的な料理として、鱈の料理、特に塩漬けのバカラオを使った魚料理を食べます。
スペインやポルトガルの植民地だった中南米でも、元領主国の宗教的伝統食・食生活の名残が残っているため、ブラジルや中南米には大量の鱈が輸入されるんだそうです。
ちなみにメキシコは例外で、セマナ・サンタではなくクリスマス・イブに鱈を食べるそう。
ヨーロッパと中南米の食文化には、こうした歴史的な繋がりが沢山残ってるんですね。
Huevas de bacalao 鱈の魚卵でたらこor明太パスタ
さて、ここからはキリスト教徒は全く関係ありません…。
海外に住んでいると、突如として和の食べ物が食べたーい!!という衝動に駆られる時があります
私は明太フランスや明太パスタが食べたい!!と、明太子が頭を離れなくなったことが…😂
考えてみたら、明太子ってスケトウダラの卵巣を唐辛子で漬け込んだもの。
スペインって鱈いっぱい売ってるから、魚卵も売ってないかな…?
それからその考えが頭から離れなくて(笑)
市場やスーパーなど行く度に、目を皿にして探して辿りついたものがコレ。
鱈の魚卵(Huevas de Bacalao ウエバス・デ・バカラオ)をプレスしたもの。
スペインで一番大きな百貨店、El Corte Inglés の食料品売場で3€位で売ってました。
200gで3€、日本円なら350円位。
パスタソースにすると2人で満腹になる量だから、日本より随分経済的かも。
幾つかまとめて買って保存してます。
スペインの大手スーパーMercadonaにもHuevas de bacalaoが売ってるという情報も有り。
リサーチしたら情報を追加しますね!
たらこパスタレシピ
バター大1、麺つゆ大1、牛乳大3、生クリーム適量、塩少々。
鍋でゆっくり温めつつ、huevas de bacalaoを崩しながら混ぜて、茹でたパスタと和えるだけ。
おおまかな分量を書いてますが、いつも硬さを見ながら量を調節していて適当です😂笑
明太スパ風にしたい時は、これに豆板醤を混ぜてます。
私は味がなじみやすいフジッリで作るのが好き。
海苔があれば切って載せると更に旨し!
辛党の私は、さらにオリーブオイルで軽く炒めた赤唐辛子を載せてます🔥
美味しいパンがある時は、パンに載せるか挟んで明太フランスみたいにしています。
メモ
麺つゆがない時
醤油・みりん・水・ほんだしなどの顆粒だしでできます😉
濃口醤油1:みりん1:水4+顆粒だし
醤油が100ccの時は顆粒だし約8g(小さじ2)
写真は一番最初に作った時のもの。
2回めからは様子を見ながら上の分量よりも牛乳と生クリームの量を追加しました。
少し滑らかになりバスタと絡みやすくなりました。
多少パスタソースが硬くても、上からオリーブオイルを垂らせば良し !
適当さは美です(笑)
Hígado de bacalao 鱈肝でタパス / 居酒屋メニュー風も😋
こちらは鱈肝のオイル漬けの缶詰。
El Corte Inglés で3€しません。
スペインは夕食が21時〜22時と遅いので、軽く済ませることが多いです。
私も夜は簡単にタパスで済ます事が多いんですが、お気に入りはこの鱈肝(Higado de bacalao)のタパス。
バターで焼いた美味しいパンの上にのせたり、甘くないクラッカーにのせたり。
さらにcebollino小ネギを乗せるのが我が家流で、とってもワインに合いますよ🍷
去年の夏は、クラッカーとこの鱈缶、ビール持参でよく海岸に行きました。
スペインの夏の夜は21時過ぎまで明るいので、ビーチで海を眺めながら一杯、の晩ごはん🍺
人混み・密も避けれるしとっても気持ちよい過ごし方でした。
早く夏にならないかなー。
さーらーに。Twitter で教えていただいたんですが…。
この鱈肝に、大根おろし・ポン酢・ネギも美味しいそうです😍!
The日本の居酒屋風!!間違いない〜!
日本酒・焼酎が恋しくなりそうですね(はい。私は九州出身の酒飲みです笑)。
海外に住みはじめて間もない方、小ネギを売ってる場所のチェックはお勧めです。
私は3年以上小ネギ難民でした(笑)
今は必ず売ってるところを見つけたので、一度に沢山買って、小口切りにして冷凍してます。
バルセロナ在住の方はこちらをチェックしてくださいね。↓
さて、今晩は鱈肝で居酒屋メニューにしようかな😋
皆さんも美味しいごはんで体力つけてこの冬を乗り越えましょうね!
では、また〜Hasta pronto👋
Nana
参考サイト:
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%82%AB%E3%83%A9%E3%82%AA
http://www.kuniguni.com/article/318690660.html
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